分散投資とは
分散投資…?あんまり聞きなじみがないけど、どういう意味??
分散投資は投資をするには必須の知識だよ!特に、一発逆転のハイリスク・ハイリターンはイヤ!コツコツ着実に資産を増やしたい!という人は絶対に覚えてね!
分散投資とは投資をするときの原則です。投資は資産を増やすためにとても重要なこと。ただ、資産を増やす=リターンを得るためには、そこに発生するリスクも同時に負う必要があります。
分散投資とはそのリスクをなるべく小さくし、安全に資産を増やすための方法です。
本記事で紹介する分散投資の考え方や具体的なリスク分散の方法は投資を始める前に最低限押さえておきたいもの。
もっと安全に資産運用をしたい方、もっと早く資産を増やしたい方は、僕が実際に読み、投資を学んだ書籍を紹介します。参考にしてみてください!
分散投資とは投資のリスクを減らす投資手法のこと
そもそも、投資が失敗してしまうリスクとは、「分散投資」の逆の「集中投資」、つまり「1つにしか投資をしない」から起こります。
よく例えられるのは「卵を1つのカゴに盛るな!」というもの!
そのカゴを落としてしまうと、すべての卵が割れちゃう…
でも、いくつかのカゴに分けて入れていたら、もしもカゴを落としても他の卵は無事だよね!
投資でも同じことがいえるよ!
投資には5つのリスクがある
投資が持つリスクには次の5つのものがあります
- 株価変動リスク
- 信用リスク
- 流動性リスク
- 金利変動リスク
- 為替変動リスク
一見、難しそうな単語ばかりですが、安全に投資を行い、資産運用するためには必要な知識です。わかりやすく解説していくので一緒に見ていきましょう!
株価変動リスク
1つ目の投資のリスクが「株価変動リスク」
株式投資を行う場合に抱えることになるのがこのリスクです。
景気や企業の経営状況により、株価は日々変動しています。そのため、短期の株式売買で資産を増やそうとすると、購入時よりも売却時のほうが株価が低い(高く買って安く売る=損してしまう)という可能性も…
短期の株式売買で資産運用を考えている場合は株価が上下する要因や、将来の見通しを予測する必要があります。
信用リスク
2つ目の投資のリスクが「信用リスク」
企業が発行する「株式」や国が発行する「債券」を購入しても100%価値があり続けるか、誰にもわかりません…
もしかすると企業が倒産、国が財政破綻する…なんて可能性も0ではないのです。
そのように、投資した企業や国が債務不履行(=返済不可能)になるリスクを信用リスクといいます。
この場合、元本のすべてが戻るとは限らないため、
- 倒産する可能性が低い企業に投資
- 先進国に投資
このように信頼できる投資先を選ぶことが効果的!
流動性リスク
3つ目の投資のリスク、流動性リスクとは「その金融商品がどれほど換金しやすいか」をあらわしたもの
わかりやすく言えば、皆さんが持っている現金はすぐに商品と交換できますよね?(スーパーやコンビニに行けばすぐにモノと交換できる!)
「流動性」っていうのは「モノとの交換のしやすさ」って考えるとわかりやすいかも!
一方、株式や金、不動産などの金融商品はいつでも使えるわけではありません。
使いたいときは一度売却をするなど、手間がかかります。
つまり、
流動性が高い⇨現金が欲しいときにすぐに買い取ってもらえる♪
流動性が低い⇨現金化したくても全然買い取り手が見つからない…
ということ!
例えば、不動産は流動性の低い金融商品の一例ですね!(交換したくても価格が高いため、すぐには交換できない)
金利変動リスク
4つ目の投資のリスクが金利変動リスク
金利変動リスクは主に債権投資に見られるリスクです。債券投資では「金利が上がれば債券価格が下落し、金利が下がれば債券価格が上昇する」という動きをします。
その理由を説明するとなると少し複雑になってしまうのでここでは省略します。
ただ、債券投資では
- 金利が上がる⇨債券価格は下がる
- 金利が下がる⇨債券価格は上がる
このように、「金利と債券価格はシーソーのように逆の動きをする。だから債券投資では金利が債券のか買うに影響を及ぼす」ということを覚えておきましょう。
為替変動リスク
最後の投資のリスクが為替変動リスクです。
実は投資の対象は日本や日本国内の企業だけとは限りません。例えば世界一の経済大国のアメリカ、そんなアメリカのIT企業、これから経済が発展する可能性がある発展途上国などなど…
むしろ海外を投資の対象にしている人のほうが多いくらいです。ただ、海外の商品を購入する場合、円では買えず、ドルやユーロなどに換金する必要が出てきます。
その換金時に関係するのが為替変動リスクです。
海外旅行したことがある人はわかると思うけど、同じ1ドルでも100円のときもあれば90円や120円に変わることもあるよね?
それが「為替変動リスク!」
商品の価値が同じでも、円高なのか円安なのかで資産の価格が変わってしまうリスクのことです
分散投資のメリット・デメリット
投資にはたくさんのリスクがあるんだね…
やっぱり投資ってお金が減ってしまう、ギャンブルみたいなものなのかな…
確かにこれだけ「リスクがある!」って言われると不安になるよね…
でも大丈夫!このリスクを減らすための方法がちゃんとあるよ!
それが「分散投資」!
ここまで紹介した投資のリスクを解決してくれるものこそが「分散投資」!ここからは分散投資のメリット・デメリットについて解説していきます!
分散投資のメリット
分散投資を行うメリットには次のもが挙げられます。
- 投資のリスクを減らすことができる
- ほったらかし投資ができる
- 価格が下落しても焦らなくて済む
投資のリスクを減らすことができる
投資のリスクを減らすことができるのが分散投資の一番のメリットです。
例えば、あなたはアメリカの株だけを買っていたとします。そのときに、もしもアメリカの景気が悪くなり、一気に株価が落ちてしまうと、それまでの資産の多くは消えてしまいます。
しかし、アメリカだけでなく日本や他の先進国にも投資をしていた場合、アメリカの景気悪化の影響をそこまで受けることなく乗り越えることができるかもしれません。つまり、他の株でマイナスを分散させるのです。
まさに、「卵は一つのカゴに盛るな!」ってことだね!
ほったらかし投資ができる
2つ目のメリットがほったらかし投資ができること。
1つ目のリスク分散でも解説しましたが、分散投資をすることで損失を小さく抑えることができます。そのため、頻繁に株価をチェックして動向を見守る必要がなくなります。
本来、投資で着実に資産を増やしたい人は購入した資産を売却する前提で運用すべきではありません。理想は長期間金融商品を持ち続けること。
そのために、ほったらかしでも大丈夫なくらいリスク分散ができている必要があります。
価格が下落しても焦らなくて済む
分散投資には、価格が下落していても不安に感じたり、焦ったりするような「心理的な負担」を減らすというメリットも!
本業の投資家でもない限り、投資で資産を増やすには「長期間運用し続ける」ということが重要になってきます。
これはいくら景気が良くなっても、いくら景気が悪くなっても、じっとこらえて数十年間投資を続けるということ。そう(=長期投資)することで「ほとんどの人が資産をマイナスにせず、むしろ増やすことができる」という研究結果もいくつもあるのです!
しかし、長期間投資をしていると、コロナ禍のような不景気を経験することもあり、一気に資産が半減する可能性も0ではありません…
そんなとき、分散投資を行っていれば「ほかにも投資をしているから大丈夫!」というように精神的な負担がとても小さくなります!
分散投資のデメリット
- 大きなリターンは期待しにくい
- 分散させすぎると管理が面倒
大きなリターンは期待しにくい
分散投資は大きなリターンを狙うのには不向きな手法。
なぜなら分散投資はリスクだけでなくリターンも分散させてしまうから。
例えば、あなたは分散投資のためにアメリカの株と日本の株を買ったとします。その直後、突然アメリカの株価が跳ね上がり、アメリカ株の資産だけが10倍になったとします。ただ、日本の株価は変わらず維持されていたとしたらあなたはどう思うでしょうか?
日本の株を買わずに全額アメリカの株に投資しておけばよかった!って思う…
マイナスが出たときは損失を少なくしてくれる一方で、プラスの利益も分散させてしまうというのが分散投資のデメリットです。
分散させすぎると管理が面倒
分散投資のためにたくさんの金融商品を買ってしまうと、その管理が面倒になってしまうというデメリットも。
投資は長期間保有するのが基本ではありますが、中には不要になるものや成長が見込めないものも出てきます。そのときは自分の資産を見直す必要が出てきます。しかし、株や債券などが、数十種類、数百種類もあるとどれから手をつければいいのか混乱してしまいますよね。
分散投資をするときは必要最低限で、効率よく分散させることを心がけましょう。
でもどうやって選べばいいの…?
分散投資をするにはこれから紹介する「分散投資の種類」を基準に投資の商品を見比べるといいよ!
分散投資の種類
分散投資を効率よく、必要最低限に行うには「分散投資の種類」を理解することが大切です。ここからは分散投資の種類を3つ紹介していきます。
始めに解説した投資の5つのリスクを知り、
- 投資は危なそう・・・
- 難しそうで勉強するのも大変・・・
- 安全な貯金でいいかも・・・
と感じた方はこれからの解説もしっかりと読み、投資のリスク回避術を学びましょう!
分散投資には3種類あるんだね!早く教えてよ!
了解!じゃあ早速その3つを紹介するね
分散投資には「投資対象」「地域」「時間」の3種類がある!
分散投資には次の3つがあります
- 投資対象の分散
- 時間の分散
- 地域の分散
これら分散投資の考え方が身につけば、リスクを最小にして投資を行うことができます!
さらに、安定した投資を行うことができれば銀行に貯金するよりも『はるかに』資産を増やすことが可能に!
投資対象の分散
まず1つ目の分散は「投資対象の分散」
投資対象とは、株式、債券、不動産、金、預貯金など、資産のこと。資産には大きく分けて「現預金」「国内株式」「国内債券」「外国株式」「外国債券」「不動産」「金」などがあります
このような資産を複数組み合わせることが「投資対象の分散」です
例えば国内株式と国内債券を合わせて持つことで、仮に国内株式の価値が下がったとしても国内債券の価値が上がっていれば、マイナスを相殺することができます!
このように、「マイナスをカバーしあう」のが投資対象の分散の目的なので、「株式と債券」、「国内と外国」のように特性の異なるものを組み合わせるようにしましょう!
地域の分散
2つ目が「地域の分散」
「地域」とは国内に限らず「世界中」を指します。
投資は日本国内に限らず世界中の国や企業に行うもの。もしも日本国内にしか投資をしていなければ、日本の景気が悪くなったときのリスクがかなり大きくなりますよね…
そんなとき、日本の不景気以上に好景気な外国に投資をしていればマイナスのリスクを軽減することができます!
また、景気に限らず、為替(通貨の価値)も日々変動するもの。世界中に投資することで、為替の変動リスクにも対応できるようになります!
時間の分散
3つ目の分散が「時間の分散」
今、あなたが100万円のの資産を投資に使おうと考えているとします。
そのとき、その100万円を一度ですべて投資するのではなく、毎月10,000円ずつ、8年ほどかけて定期的に投資を行った場合、それを時間の分散といいます。
購入のタイミングを分けることで資産価格の一時的な変化の影響を受けにくくなるです。
分かりにくい…と感じた人は、記憶に新しいコロナでの経済状況をイメージするとわかりやすいかもしれません。コロナ禍では株価が半減したという話も少なくありませんでした・
もしも、コロナが流行する1ヵ月前に「100万円をすべて投資していた」場合、最悪のケースでは『100万円⇨50万円』に減ってしまうことになります。
このようなときに「毎月10,000円の分散投資」を行っていれば、たとえ減っていたとしても『10,000円⇨5,000円』程度だったはず。さらに、コロナ禍で下がってしまった株価、つまり半額の値段で株価を買い増すこともできたのです!
このように、時間を分散させることで景気の影響を受けにくい投資を行うことができます!
分散投資の具体例
分散投資には上記で3つの方法があると解説をしましたが、特に初めて投資をする人にとっては具体的に何を購入すればいいのか悩みますよね。
そんな方は次の投資商品を組み合わせて投資をするようにしてみましょう!
- 投資信託
- ETF
- クラウドファンディング(ソーシャルレンディングサービス)
- 仮想通貨
それぞれの商品の特徴について解説していきます!
投資信託
投資信託とは、投資家から集めた資金を投資のプロに運用してもらい、その成果が投資額に応じて配分される仕組みの金融商品のこと。
株や投資の詳しい知識がなくてもプロの投資家が商品を選定し、成果を出してくれるため、投資の初心者にもオススメ!また、一つの投資信託に含まれる投資対象には株式や債券、不動産など様々なものが含まれています。投資信託ひとつでも分散投資の効果がありますよ!
投資信託のデメリットとしては投資のプロに運用を任せるため、信託報酬という手数料をとられてしまうということが挙げられます。
そのため、投資信託を選ぶときは少しでも手数料(信託報酬)が少ないものを選ぶようにしましょう。
投資信託を始めるなら活用してほしいのがNISA制度!このNISA制度を上手に活用すれば、投資で得た利益を非課税にすることができます。
誰でも始めることができ、政府も一番推している資産運用制度、NISA制度について興味がある方はこちらの記事も参考にどうぞ!
ETF
ETFとは上場投資信託とも呼ばれる金融商品。
わかりやすく言えば「投資信託が証券市場に上場している」というイメージ。投資信託は非上場の金融商品をまとめたパックのようなものですが、ETFは上場された株式をまとめた金融商品パックです。
上場しているのとしていないのとではどう違うの?
商品の売買のタイミングが違うんだ!
上場していない投資信託は1日1回決定される価格で売買されるよ!
上場しているETFは自分の好きなタイミング(価格)で売買できるんだ!
ETFは投資信託と比較すると信託報酬(手数料)が安い一方、売買手数料が高いというデメリットもあります。ただ、配当金がもらえるため、配当金で生活したい人には人気な金融商品です!
投資信託やETFを始めるなら2024年から始まる新NISA口座がオススメ!
本来、投資で得た利益には約20%の税金がかかります。しかし、NISA口座で運用した場合は非課税に!口座開設自体は無料でできるので早めに始めましょう。
新NISAについてはこちらの記事も参考にしてください!
クラウドファンディング(ソーシャルレンディングサービス)
クラウドファンディング(ソーシャルレンディングサービス)とは個人がソーシャルレンディング会社を介して企業に融資するサービス(投資)のこと。
一般的なクラウドファンディングと聞くと、事業を応援する寄付をイメージするかもしれません。しかし、ソーシャルレンディングサービスは寄付ではなく金銭的な貸し借りが発生する契約になります。そのため、お金の融資を受けた企業は契約満了後に返済義務が生じます。
なんか難しい…株式投資とは違うの?
株式投資は株式を発行している会社に直接投資する投資方法だよ!
ソーシャルレンディングサービスはソーシャルレンディングサービス会社を通して投資するんだ!
だからある程度利回りが予測できたり、運用期間が決まっていたりするんだ!
ソーシャルレンディングサービスはインスタグラムなどでも最近はやっている投資方法です。つみたてNISAをしている人の次の投資先として、不動産投資を手軽に始められる!として人気に。
もっと詳しく知りたい方はこちらの記事で解説しているのでよかったらどうぞ!
仮想通貨
仮想通貨は多くの方が一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
聞いたことある!でもあんまり安全なイメージはないなぁ
そうだね、これまでのニュースでは仮想通貨の流出や芸能人の犯罪疑惑など、暗い印象のものが多かった…でもすべての仮想通貨が危険なものではないんだ!
仮想通貨に悪い印象を持っている方も少なくないと思います。
ですが、仮想通貨も資産の一つ。純粋な投資の対象としてみることができます。さらには世界では仮想通貨を法定通貨として認める国が出てきたり、仮想通貨を使った売買を認めていたりしている、次世代の金融資産としての地位を確保しつつあるのです。
そして仮想通貨も立派な分散投資の一つとして非常に有効。これまでの投資信託やソーシャルレンディングサービス(不動産)とは経路の違う金融商品なので、リスク分散のために少しでも持っておくのがオススメです。
そうは言っても難しそうだよ…だまされてお金が無くなるのは絶対イヤだし…勉強も必要だよね?
そうだね、特に仮想通貨は法整備がまだ確実じゃないし、知識も浅い人が多いんだ。だから詐欺など、だまされやすくなってしまうんだ…
もちろん、仮想通貨に限ったことではありませんが、投資をするなら最低限の知識の習得は必須。安全に投資をして、確実に資産を増やしたい!という方はしっかりと仮想通貨の知識を手に入れ、低リスクで投資をするようにしましょう!
仮想通貨の知識についてはこちらの記事にまとめているので参考にしてください!
オススメは投資信託
分散投資の大切さはわかったけど…
株とか債券とか不動産とか、いろいろ買うのが難しい!めんどくさい!
その気持ち、痛いほどわかるよ…
そんな人にオススメなのが「投資信託」!
投資信託を買っておけば、何を買うかで悩むことはなくなるよ!
投資信託は「投資対象のお弁当箱」のようなもの
時間の分散はコツさえつかめばできそうですが、「何に」「どこに」投資をすればいいのかって本当に難しいですよね…
「必死に勉強して、知識をつけて、それでようやく投資を始める…」
こんなイメージを持ち、不安に思っている方にオススメなのが「投資信託」!
投資信託とは、多くの人がお金を出し合いプロの投資家に資産運用をしてもらうもの!
また、投資信託はたくさんの投資対象を一つにまとめた「お弁当」のようなもので、一つの投資信託の商品を購入するだけで「国内・国外」「株式・債券・不動産」など様々なものに分散投資することに!
もちろん、「先進国にだけ投資したい!」「株式は少なく、債券をメインに投資したい!」など、自分好みの商品を探すこともできます。
そのため、投資へのハードルが高く、一歩を踏み出せない人は投資信託から始めてみましょう!
投資信託を始めるならネット証券!
そんな投資信託を始めるには「口座」を開設する必要があります。
口座には銀行口座に限らず、証券口座もありますが、僕のオススメはネット証券!口座開設や取引などに必要な手続きがスマホ一台あればできます!
ただ、証券会社も銀行と同様に多くの会社があり、どれを選べばいいか悩みます…
そんな方はこちらの記事で大手ネット証券会社を比較しています!投資を始めてみたい方は参考にどうぞ!
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